演出家紹介(そして出演者紹介その⑥)黒谷都
年内稽古収めました!昨日は、ラボの大掃除(簡易ver.)と公演メンバーが集結して忘年会でした。ちゃんこ鍋とタコパ、四川料理…、とメンバーの手料理で美味しく労をねぎらいあいました。(誰が何を作ったかわかった方は、相当なg.G.通!)2015年、おつかれさまでした!年明けは5日より、本式に稽古再開です。
さて、年内滑り込みでご紹介しますのは(オオトリ?!)本作の演出、出演を務めます、genre:Grayを率いる黒谷都です。
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黒谷都
「モノ語り◇水仙月の四日」演出、出演
HP担当からメッセージを依頼され、参加メンバーが順次アップ。
いよいよ提出しないとまずいのだが、書いても書いても、書きたい事に届かない。困った。
「がんばりま~~す」で纏めちゃおうかと書いてみたが、その空しさにも耐えられない。
私の知っている言葉では言い得ない質量の大きな「思い」で再演に臨んでいる、とだけは判る。
その「思い」を言葉で言えるところ迄たどり着けていない。
言葉になる以前のところで、渦巻き燃えたぎり、私の貧弱な言葉に集約される事を拒む。
言葉は出ないが目は見えている。
創作の現場に「思い」がなくてどうする?「思い」だけでナニが産まれる?
「思い」も「気持ち」も「つもり」も「言葉」に代替えせずに「行為」し「選りすぐりの表象」にしたい。
今、演者一人一人がそのモノと一緒に輪郭を持って目の前に現れ、固有名詞が消えた。
見通しは明るい。
新しいメンバーで演じる「モノ語り◇水仙月の四日」を、観てください。
●プロフィール
1974年、人形遣いとして活動開始。77年『銀猫商會』旗揚げ、02年終息迄13作品企画主演。その間、舞踏集団「ダンス・ラヴ・マシーン」にも在籍。94年チュコ研修、国立演劇大学人形演劇学科学長ヨゼフ・クロフタ氏、教授ペトル・マターセク氏に師事。現在、genre:Grayリーダーとして「国立ラボ」を拠点に、人形と人形遣いの在る表象を探り、その関係により心象の「モノ語り」を立ち上がらせようとしている。
その人形技は、命なきモノに命の痕跡を見つけそのモノの生き還る束の間を遊ぶ古来からの傀儡の有り様が息づき、自身と人形の命が行き来するやわらかな幻惑に特徴がある。代表作KUROSOLO壱番「半月」参番「涯なし」Ku in Ka「黒化」「白比丘尼」など。
海外演劇祭参加では、女性演技者賞、グランプリ、芸術における最高の達成に対する特賞、など受賞。
演出作品は、自身の人形技理念を軸に参加者と恊働して作劇し、モノとヒトが共に語る舞台表現を実現している。「メモラビリア」「人形演劇 銀河鉄道の夜」「鳥のものがたり」「月の娘たち」WS4作品など。
演劇演出家との共働では、ペーター・ゲスナー「オンディーヌ」西村洋一「かぐや姫」にて人形演出。森新太郎「奇蹟の人」にて人形操演指導。